無料ホームページ
タイトル
SIMPLE2000シリーズ Vol.44 THEはじめてのRPG〜伝説の継承者〜
メーカー(公式サイト)
D3 PUBLISHER / HuneX
ジャンル
ファンタジックRPG登場!
発売日
2004/01/29
フォーマット
PlayStation 2
―乱世に舞い降りた英雄達の伝説
ロール・プレイング・ゲームはコンピュータ・ゲームの花形ジャンルである。
それだけに発展も目覚しいもので、かつて主流だった
「各地を巡り悪の魔王を倒して世界を救う」というお約束の展開は
もはやギャグやパロディの中ぐらいでしか見られないものとなった。
Wizやウルティマが「古典RPG」と呼ばれて久しいが、
所謂「ドラクエタイプ」の見下ろし型RPGも
コンシューマ(家庭用)ゲームとしては古典の域に達していると云っていいだろう。
前置きはさておき、『THEはじめてのRPG〜伝説の継承者〜』は"はじめて"の名の通り、
そんな古き良き(?)時代のファンタジーRPGをPS2という現行機で甦らせた作品。
・主人公が実は一国の王子様
・仲間は王子と王女
・無口な主人公一行
・視界が狭すぎるダンジョン(たいまつアリ)
・伝説の武具の存在
・操り人形に過ぎなかった大ボス
・ラスボスの目的が単純明快
・経験値多いがすぐ逃げる敵
・役に立たないAI戦闘
・20時間程でクリア可能
…といった、昭和のGK(ゲーム・キッズ)にとって「あるあるwww」的なファクターが目白押し。
というか、DQI〜IIIを足して"5"で割ったようなゲーム、といった方が早いかも知れない。
中でもDQIIの色が濃い。
王子・王子・王女という構成は「まんま」だし、レベル上限が65と中途半端なのもそれっぽい。
「かつて世界を救った伝説の勇者がいた」というところから始まるストーリーもDQII(I)と同じだ。
あとはダンジョンの視界が狭いのはDQIから、ストーリー的に多少DQIII風味、という感じで
要するにDQロト編世代のGKをターゲットにした作品なのだろう。
重要なのはあくまでも「ゲーム性」をオマージュしているという点で、
グラフィックに関しては別にファミコンレベルにチープというわけでもなく
一昔前のパソゲーぐらいの水準(それでも十分チープではあるのだが)
何故かオープニングアニメや主題歌(OP,ED)も付いている。
なお、開発はギャルゲーメーカーとして有名なヒューネックス。
といってもこのゲームにギャル的要素はない。(オープニングアニメぐらい)
一応王女がヒロインなのだろうが、ゲーム中一言も喋らないので脳内補完必須。
で。
肝心の「ゲームとして面白いのか」というと、これが意外と悪くない出来。(「意外と」ね)
初期のDQにハマった人、もしくはああいうのが好きな人なら恐らく楽しめる内容だと思う。
どこかのサイトでクソゲーとして紹介されてたりしてたけど、それはない。
ただパッケ裏に「初心者でも最後までプレイできることにテーマをおいたRPG」と書いてあるけど、それもない。
「はじめて遊ぶRPG」にしては少々難易度が高い。
いきなりこんなゲームをやらせたらトラウマになる事請け合い。
スパルタにも程がある。
しかし「シビアなゲームバランス」というのもレトロゲーとしての味付けの一環なのだろう。
バランス的にはDQというよりWizに近い。
とにかく雑魚がやけに強い上に、平気で一度に5〜6体出てくるので
序盤なんて「倒すスピードが敵が仲間を呼ぶスピードに追いつかない」というデフレスパイラルに陥る事が多々ある。
中盤以降は道具使用で全体魔法効果の武器があるのがせめてもの救い。
というかどうも「全体魔法使いまくり」を前提にバランスが取られているようで、
そのせいでロクに魔法の使えない序盤が極悪な難易度になってしまった感は否めない。
「クソゲー」と称する人は恐らく序盤で挫折してしまったも多いと思われる。
しかしゲーム全体として見ると決して無茶苦茶なゲームバランスというわけでもなく、
エンカウント率の低さと逃走のしやすさでかろうじてバランスは保たれている。
更にボスの強さ設定は絶妙で、特に後半登場する大ボスは初挑戦時はレベル不足でまず間違いなく瞬殺され、
レベルを上げつつ何度か全滅を繰り返してやっと倒せるようになっているのが「強大な敵」を巧く演出している。
そんなわけなので、バランスに関しての不満は個人的にはあまりない。
万人にオススメとは口が裂けても言えないが、昔のゲームなんてみんなこんな感じだった気もするし。
序盤から後半の敵が出てくる場所に行けたりするのも恐らく「わざと」なのだろう。
ただ作品のコンセプトを考慮しても看過出来ない不満点もある。
フィールド上で魔法やアイテムを使う度にメニューが閉じられたり
アイテムの整頓が手動で出来なかったり、魔法エフェクトがショボいくせにカット出来なかったり、
戦闘中のステータス変化(防御力アップ・ダウン等)が敵味方共に分かり辛過ぎたり、
セーブ時ボタン連打で抜けられなかったり、といったシステム上の不備は
「古き良き」という言葉で片付けて欲しくなかった。
ただ遊びにくいだけ。
モンスターのグラフィックがRPGツクールのサンプルデータに入ってそうなぐらい凡庸で、
音楽も全く耳に残らず、ほんとに「無音よりはマシ」というレベルなのもちょっとね。
魔法の名称が「こおり」「かみなり」「いんせき」というようにシンプル極まりないのは「味」として片付けられるが…。
総括:
なんだかんだ言っても古臭くて地味な事には変わりないので、
純粋にゲームとして見ると決して面白いとは言い難いし、
このゲームを「普通のRPG」だと思って遊んだ人がクソゲーと感じるのはもうしょうがないというか
「はじめてのRPG」なんて紛らわしいタイトルを付けたメーカーが悪い。
しかし、前述のように昔のRPGが好きな(好きだった)人には懐かしさも相まって楽しめるであろう作品。
それでも定価の価値はない気もするけど、SIMPLE2000シリーズにしてはマシなほう。
1000円以下なら買っても損しないのではないかと(自分は800円ぐらいで購入)
続編がもし出るなら、遊びにくさは解消して懐かしさをもっとふんだんに盛り込んでほしいトコロ。
転職や熟練度システムを盛り込めば、ゲームとしてもグッと面白くなるだろうし。
ダンジョンの謎解きは良いセンいってたので、次も同じ方向性でお願いしたい。
っていうか出るのかな?続編…
トップに転移